中古車の点検はどこで受けられる?点検設備と費用・手順を解説

中古車の点検はどこで受けられる?点検設備と費用・手順を解説
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中古車を購入後の定期点検はどこで受ければいいのか?具体的な費用は?と悩んでいる方は意外に多いのではないでしょうか。中古車を長く安心して乗るためには、適切なメンテナンス・点検を行うことが大切です。点検を怠ると、不具合を発見できずに危険な目にあう可能性もあります。

今回の記事では、中古車の定期点検を受けられる場所、費用や注意点についてお話しします。あなたが定期点検をどこで受けるべきか決められる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。

また、日ごろから中古車の状態を適切に維持するための、簡単にできる日常点検についてもまとめています。

中古車の定期点検

点検といっても何を指すの?という方もいるかと思いますので、まず中古車の定期点検について簡単にお伝えします。中古車の定期点検とは、一般的に法定点検(12ヶ月点検・24ヶ月点検)のことを指します。

12ヶ月・24ヶ月それぞれに一度、国土交通省で定められた点検を実施するように国から義務付けられているものです。いわゆる、車の「健康診断」と言っても良いでしょう。

特に24ヶ月点検(車検整備)は車検のタイミングでもあるのでとても重要です。
24ヶ月点検は12ヶ月点検に比べると1.5倍ほど点検の項目が増えます(12ヶ月点検:33項目/24ヶ月点検:48項目)で、点検費用も項目数に比例して、12ヶ月点検の1.5倍ほどかかることが多くあります。

補足:車検と定期点検の違い

定期点検と車検の違いですが、車検とは、新車購入時は3年に1回・以降は2年に1回の間隔で「車が保安基準を達成しているか」をみる「自動車検査登録制度」の略称です。

この保安基準を達成していない車が公道を走行することは法律違反となり、違反者には罰則が科せられます。車を乗る上では、絶対に必要な検査です。そのため、今回の記事でも車検を受ける際での施設ごとのメリット・デメリットについても触れています。

定期点検は義務ではありますが、厳密には受けなくても罰則はありません。しかし筆者としては、中古車を安全に乗り続けるためには、定期点検は受けておくべきだと考えています。

定期点検を受けられる代表的な施設

それでは、定期点検はどこで受けられるのでしょうか。代表的なものとして以下の5つの施設が挙げられます。

筆者として信頼度・権威のある、かつ設備が整っている順に並べています。またそれぞれの特徴も記載していますのでご覧ください。

施設の分類 特徴
ディーラー ・システム周り・部品供給に強い
・設備が充実していて信頼度が高い
・点検記録簿が発行できる
指定整備工場 ・ディーラーと同様に設備が充実している
・保安基準適合証が発行できる(車検時に陸運局への車両持込が不要)
・点検記録簿が発行できる
認証整備工場 ・ディーラー/指定整備工場ほどではないが、設備が充実している
・点検記録簿が発行できる
ガソリンスタンド ・各地にあるため見つけるのが容易
・指定整備工場/認証整備工場の認可を取得しているスタンドもある
民間整備工場 ・工場によっては融通が利く場合もある
・個人事業の工場は価格が高いこともある

それぞれの特徴は以下で詳しくお伝えします。また先ほど、点検費用について触れましたが、場所によって点検費用の相場は変わります。そちらも合わせてお伝えしますので、点検にいくら必要なのか?の参考にしてください。

まず施設全体の関係性を図にまとめましたのでご覧ください。以下の章で、詳しくお話ししていきます。

定期点検を受けられる施設一覧-01

ディーラー

ディーラーは国内でもっとも点検・整備設備が整っていますので、技術・信頼度共に非常に高くなります。新車で購入した場合だけでは?と思うかもしれませんが、ディーラーは新車・中古車問わず点検対応してくれます。

また、違うメーカーの車種であっても問題ありません。まずはこちらを検討するのが無難です。

ディーラーの特徴・おすすめポイント

部品供給が早い

新車を扱っているディーラーの強みとして、不具合や交換部品があった際の部品供給が早く行えることが挙げられます。純正パーツなら特にスピード対応が可能です。

これが下記に記載するようなガソリンスタンドや民間工場であれば、部品手配には日数がかかってしまう可能性が高くなります。

システム周りの整備・点検がスムーズ

近年、自動車には多くのシステム制御が組み込まれています。自動ブレーキに代表される危険回避機能などがわかりやすい事例でしょう。ディーラーでは最新の設備が整っていますので、そういったシステム周りの整備もスムーズに行うことができます。

ディーラーの定期点検費用

ディーラーは点検費用が高いという意見も時々聞かれますが、定期点検の費用自体はディーラーが高いというわけではなく、以下のような相場感です。これからご紹介するような整備工場等でも同程度です。

  • 12ヶ月点検:10,000~15,000円
  • 24ヶ月点検:20,000~25,000円

それではなぜディーラーは高いといわれるのかと言えば、交換・整備を同時に行うことが多いという理由があります。例えば、ワイパー用の替えゴム・緩衝材などのゴム製部品・オイル類の交換などです。

経年と共に劣化するもの、一定期間で交換が必要なものは、点検の際に全て交換してしまった方が良いというのがディーラーの考え方です。そのため、点検と合わせたパックメニューになっている場合もあります。そのため、いつかは必要な交換費用が点検費用と重なり、高額という印象が生まれていると考えられます。

指定整備工場(民間車検場)

国内整備工場の中でも、陸運局が指定した整備工場です。「~自動車」のように、老舗かつ規模の大きい自動車販売店は指定整備工場を持っている場合が多くあります。陸運局の車検場と同じ設備を持っていることから、民間車検場とも呼ばれます。ディーラーと同等の信頼度高い整備工場です。

指定整備工場の特徴・おすすめポイント

指定整備工場として認定されるには、細かい設備規定と高額の申請費が必要です。繰り返しになりますが、それをクリアした指定整備工場はディーラーと同じレベルの設備を持っていると考えて間違いありません。

陸運局と同じラインがあるため、陸運局の車検場に持ち込むのと同じ点検整備が行えます。たとえば足回りの整備から、ライトの光軸(光の軸が少しでもぶれていないか)まで点検が可能です。

車検の際の指定整備工場のメリット

また車検の際の指定整備工場のメリットとして「保安基準適合証」が発行できることがあります。保安基準適合証とは、これがあることで車検時の陸運局への車両の提示を省略できるものです。

つまりこれが発行できない以下の認証整備工場・ガソリンスタンド・民間整備工場では、本来陸運局に車両を持ち込んで提示する手間が発生します。対して指定整備工場では最短で24ヶ月点検(車検整備)のその日に車が戻ってくることもあります。

指定整備工場の定期点検費用

指定工場の定期点検費用はディーラーとほぼ同じか少し安い相場とされます。ディーラーの料金相場を想定しておけば問題ありません。

  • 12ヶ月点検:10,000~15,000円
  • 24ヶ月点検:20,000~25,000円

筆者の考えでは、定期点検ならここまでのディーラーか指定整備工場に持ち込むのが安心です。

認証整備工場

指定整備工場と同様に、陸運局が認証する整備工場ですが、指定整備工場ほどの設備はありません。それでも、設備規模や平均的な技術力は民間整備工場より高く安心です。国土交通省の規定でいえば、ここまでのディーラー・指定整備工場・認証整備工場までしか「車の分解整備」を行うことができません。

そのため、定期点検記録簿を発行できるのもディーラー・指定整備工場・認証整備工場までとなります。点検記録簿の概要については「中古車 記録簿」の記事で詳しくお話ししています。

認証整備工場での車検時の注意点

車検場と同じラインがないため、上記の保安基準適合証が発行されません。そのため車検の際には、認証工場が陸運局(車検場)まで車両を持ち込み、陸運局で点検ラインを通します。

そのため、指定整備工場よりも車検に日数がかかり、2~3日かかると思っておきましょう。

認証整備工場の定期点検費用

指定工場の定期点検費用は他と同程度です。以下を想定しておけば問題ありません。

  • 12ヶ月点検:10,000~15,000円
  • 24ヶ月点検:20,000~25,000円

ガソリンスタンド

全国にあるガソリンスタンドでも定期点検を受けることができますが、設備や整備士の知識が不足しているところもあり、全般的にはおすすめはしていません。しかし例外として、大手のガソリンスタンドでは指定整備工場/認証整備工場の認証を取得しているところもあります。

そういったスタンドには国家資格を持った整備士がいるとともに、充分な設備がありますので安心です。ガソリンスタンドで受けるなら、指定整備工場/認証整備工場の認可を受けているところが良いでしょう。アクセスが良く見つけやすい、技術力もあるというのがこれらの認可スタンドのメリットです。

ガソリンスタンドの定期点検・整備費用

ガソリンスタンドの定期点検費用は一般的に他より安いといわれますが、上記お話ししたように指定整備工場・認証整備工場を持っている場合は、他の整備工場と同程度です。まとめると、以下を想定しておけば問題ありません。

  • 12ヶ月点検:8,000~15,000円
  • 24ヶ月点検:15,000~25,000円

民間整備工場

町のよくある自動車工場といえば分かりやすいでしょう。設備規模は指定整備工場・認証整備工場に劣ります。

民間整備工場の注意点

これらの民間整備工場では、車の分解整備が行えないため、点検記録簿の発行ができません。最低限見てもらえればいい、という方は別として、どうせ点検してもらうなら細かい所まで見てほしい方にはあまりおすすめしません。

それでも費用が安ければいいのですが、個人経営の工場だと定期点検に他の業者が入ることが多いため、相場よりも費用がかかる場合があり要注意です。

民間整備工場の定期点検費用

上記でお話ししたように、個人経営の場合は定期点検費用が高くなることがあります。

  • 12ヶ月点検:10,000~20,000円
  • 24ヶ月点検:20,000~30,000円

ここまで、定期点検を受けられる施設についてお話ししてきましたが、中古車の状態を適切に保つために「自分でできる点検はあるのか?」が気になる方もいると思います。次の章では、自分でできる日常点検のチェックポイントをお伝えします。

自分でできる点検が知りたい方へ:日常点検のポイント

最後に、自分で出来る日常点検のチェックポイントをまとめました。自動車の日常点検は定期点検と同様、ドライバーの義務として位置づけられています。しかし良く方法が分からない、下手なところを触って壊れてしまうのでは、と不安な方もいるのではないでしょうか。

日常点検項目の中でも、専用の機材や技術も不要で、簡単にチェックできるポイントを表にしました。ぜひ参考にしていただき、点検を実践してみてください。理想は月に一度行うのがベストです。

エンジンオイルの点検 ・オイルレベルゲージが上限と下限の間にあるか
(一度拭き取って差し込みなおして正確に測る)
・オイルの色が極端に汚れていないか
ラジエーター(冷却装置)の点検 ・リザーブタンクの冷却水の液面が上限と下限の間にあるか
・冷却水漏れの様子がないか(大きく減っていたら漏れの可能性が高い)
バッテリーの点検 ・バッテリー液量が上限と下限の間にあるか
※液は透明なので見えにくいため注意。車体を揺らして確認する
タイミングベルトの点検 ・ゴム製のタイミングベルトが磨耗していないか
・エンジンをかけた時にキュルキュルと異音がしないか
タイヤの点検 ・異常にタイヤが沈んでいないか(空気圧過少の可能性)
・大きな石などがタイヤの溝に挟まっていないか
・タイヤの溝が1.6mm以下に減っていないか
(タイヤの横側にある三角マークが示す先のスリップサインを確認する※1.6mmの山があるので、地面に接触していないか)
・タイヤに大きな亀裂、損傷がないか
ブレーキの点検 ・ブレーキペダルを踏んだときに、踏みしろ(踏み始めから踏み終わり)が充分にあるか
・踏み終わりしろ(踏み終わったペダルと床の距離)があるか
・ブレーキペダルの踏みごたえが柔らかくないか
パーキングブレーキレバー・ペダルの点検 ・パーキングレバーの引きしろが充分にあるか
・パーキングペダルの踏みしろが充分にあるか

まとめ

いかがでしたか。今回の記事では、中古車の定期点検を受けられる施設の特徴と注意点、そして自分でできる日常点検のポイントについてお話ししました。

中古車の定期点検・日常点検といった点検項目はドライバーの義務とされていますが、実際には実践されている方が半分以下という状況です。しかし、筆者としては中古車だからこそこれらの点検はしっかり行っていただくべきだと考えています。ぜひ今回の記事を参考に、定期点検・日常点検を行ってみてください。

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